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ただ読みダイアリー(55)

あかん、もう、よすぎる・・・。


浅田次郎 「プリズンホテル秋」読了。

プリズンホテル秋


本が切れたので、久しぶりに図書館へ。うろうろして三冊ほど選び、借りました。そのうちの一冊がこれ。ちょっと堅苦しい文体での本格ミステリを読んだあとなので、例の名調子でのどたばたを読んでみるもよしと、これから読むことにしました。前作を読んで、ある程度面白いことは保証済みという安心感もありますし・・・。

しかし、それどころではありませんでした。

シリーズ第一作、「プリズンホテル」を読んだが今年の6月。そのときの「ただ読み」では、最後にえらそうなことを書いていますが、それが今更ながらに恥ずかしい・・・。

ごめんなさい。素直にお詫び申し上げます

それほどに、この第二作にはやられました。

何がいいって、まず、登場人物のキャラがみごとに立っています。それを精緻に描き分け、際立たせる筆の巧みさたるや・・・ でもそれはこの作品に限ったことではなく、浅田作品に共通の魅力でしょう。加えてこの作品は、そうした人物が多数登場するにもかかわらず、全てがその個性をひとつの物語の進行に捧げ、その役割をみごとに演じているところです。それぞれの人物の個性は物語を背景に輝きながら、同時に物語の一部としてきっちり同化しているのです。

一見アナーキーなドタバタに見える物語が、ページを進めるに連れてあちらこちらから絡み合いながらみごとに収束していき、最後にはひと筋に収斂され、さわやかな余韻を残しながら消え去っていくという感じです。

ラストは・・・泣けました。

最低五行に一度はある、くすぐりと、見事な比喩と、巧みな情景描写と、気の利いたせりふと、心に沁みる哀愁と、人生哲学の開陳とに、翻弄され、満足させられ、楽しませられるのでした。

先生(と、今回から呼ばせていただきます・・・)は「あとがき」でこんなふうに書いておられます(当然、敬語)。

「ふつうこうした場合、二匹目のドジョウが一匹目よりうまい、ということはまずないのですが、果たしてどうお感じになられましたでしょうか。私としては一字一句ゆるがせにせじとの気概を以って挑んだ仕事ですので、さほど遜色はないと思っておりますが、・・・」

何をおっしゃいますやら・・・。とんでもございません。一匹目のドジョウの残した味わいを、二匹目のドジョウはその何倍ものに膨らませて、見事花咲かせて下さいました。

このシリーズ、このあとまだ二作あるというのが今後の私の生きがいともなりました。

また私、浅学非才無知蒙昧ゆえ、先生の作品を読ませていただくのは、なんとこれがたかだか四作目という初学者でございます。このシリーズも、次作に進むためには「きんぴか」シリーズを先に読まねばならないようですし、先生の作品については先学にあたる友人に「何がええん?」と尋ねたとき、一瞬の迷いもなく口にしたシリーズも、まったく未読でございます。

すぐにでも次に取りかかりたい気持ちは山々ですが、敢えて時を置いてみようと思っております。

人生、まだまだ長いのです。楽しみは少しずつ・・・が人生のコツですからね。

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