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ただ読みダイアリー(95)  

ちょっとまじめな記事も上げておきます。


佐藤正午 「彼女について知ることのすべて」、読了。

彼女について知ることのすべて


先の「Web本の雑誌」で山本文緒氏が激賛しておられた作品です。

読み終えて、この本は読み方によって評価が分かれるんじゃないかなと思って、ネット上の書評などにあたってみたところ、案の定でした。一部中間派もいましたが、「途中でやめた」、「しんどかった」、「マジ、ウザイ」という人もいれば、文緒氏のように賞賛する人、「ひれ伏す」人までいて、やっぱりな、面白いなあと思った次第。

で、私はどちらなのかというと、後者です。

前者の言い分は、主に登場人物の評価を軸とするもの。その人たちは小説に、人の生き方を見、それにどれだけ自己投影、感情移入できるかを評価の基準としているようです。

確かに一見、もったいぶった作りの、中途半端な人間の物語にしか見えないかもしれません。しかし、(ちょっとネタばれしますよ)人を殺すために具体的に動く、そしてそれを実行する、そしてその行為の結果をその後の人生において引き受ける、そのことの重みを考えてみて下さい。また、決意してそのことを成し遂げられなかった結果を引き受ける重みを・・・。

それを敢えて淡々と書き、物語を組み立てずに物語を形作る手法こそ、この小説の真髄というべきです。

この作品は、いわば「言葉のジグソーパズル」です。一つ一つの無意味に思える、感情移入しきれないパーツが、いくつか集まっては一つ一つの意味を作っていき、それでも全体から見ればまだまだ無意味で、しかし間違いなくある意味を帯びてきたところで別の意味と出会い、それらが美しく全体を形作っていき、ラストの墓地のシーンに集約されていく。

そんなふうに読んでいくと、珠玉の表現があちこちに見られるはずです。鵜川がウザイとか、遠山めいがよくわからないとか、そういう問題ではないことがわかるはずです。

テキストを読みましょう。「さとしょう」のテキストを・・・。

だめな人はだめだと思うので、激しくお薦めはしません。「さとしょう」好きの方は是非。

| ただ読みダイアリー | 16:37 | comments(0) | trackbacks(0) | TOP↑

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