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ただ読みダイアリー(86)

桜庭一樹 「赤朽葉家の伝説」、読了。


赤朽葉家の伝説

かなり前のことですが、どこかの書評(多分、いつも本選びの参考にさせてもらっている「Web本の雑誌」)でとても誉められていたのを見て、図書館に予約を入れ、だいぶ待って回ってきたときには取りに行くのを忘れて、再予約・・・という例のパターンで、ずいぶん長いことかかって手にした本です。

でもこれまでも、長く待って読んだ本はたいていよかった気がします。これもそう。

桜庭一樹て、この本に接するまではあまりよく知りませんでした(ちなみにずいぶんお若い女性です)。主にライトノベルの書き手であったのが、この本で本格的に文芸界デビュー、いろんな賞をさらって、あっという間に直木賞まで受賞してしまいました。

すさまじい読書家のようで(こちら参照)、その経験からか、書き手としてもえらく達者な人だなあという印象です。

ガルシア・マルケス・・・。確かに文章のしっとりとした触感が似ている気がいます。

この作品は、この国がまさに青春時代の扉を開けようとしていた1953年から、現在、そして未来に至る、私たちが生きた時代のこの国の在り様を、三代にわたる女の生き様を通じて描いたものです。

この国、この社会が50年かけて歩んだ道のりは、家、会社、地域といった共同体を、ひとつひとつ段階的に個に解体していく過程、自由という共同幻想の中で、価値規範の迷走と崩壊、自己アイデンティティの喪失と苦悩をもたらしただけだったなのか。それが私がこの国に生まれて生きてきた約50年であったのか・・・と、改めて思いました。

この国の近代化から現在に至る、家、家族、男、女、労働、権力、恋愛、結婚といった価値規範の変遷が実に具体的に描かれています。

秀作。

激しくお薦め。

| ただ読みダイアリー | 22:55 | comments(0) | trackbacks(0) | TOP↑

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